はじめに――
仕事で嫌なことがあったとき
人間関係で悩んだとき
こうした辛いことを乗り越えるのはなかなか大変なことです。
辛いことを乗り越えるやり方はいろいろあり、人によっても様々ですが、今日は1つの方法をご紹介します。
10秒でできるハートケア
嫌なことや悩みで気持ちがつらくなったときは、
胸の前で腕をクロスして、自分をギューッと抱きしめましょう。
そうすると、気持ちが落ち着いてきて前にすすめるようになります。
なぜなら“抱きしめられる”という行為は、愛されている証拠。
そんな様々な愛は、辛いことを乗り越えるときの力となるからです。
力になるのは“自分の愛”も例外ではありません。
泣いている愛おしい子どもを抱きしめるように――
泣いている大切な友だちを抱きしめるように――
ご自身を抱きしめて愛してあげてください。
そして、とても頼りたい人を想像して、その方に抱きしめられているような感覚に浸ってください。
「自分で自分を抱きしめるなんてむなしい」
なんて声が聞こえてきそうですが、全くむなしくなんてありません。
自分で自分を愛せるというのは、とてもしなやかで美しい強さなのです。
そのたおやかな愛は、辛いことを乗り越えるに充分な力を発揮してくれます。
また、クッションや抱き枕、掛け布団や丸めた毛布などを、ご自身に見立ててギューっと抱きしめるのも抱きごたえがあって効果があります。
「毒親の気持ちを理解しろ」と言われ乗り越えた時のエピソード
最近では辛いこと自体がとても少ない筆者ですが、振り返ると泣き叫びたくなるような辛いことがたくさんありました。
「この世から消えたい」と思ったことも1度や2度ではありません。
それでも、訪問看護師さんをはじめ、たくさんの方のご協力や応援を受けて、様々な精神疾患が回復に向かい、何とか乗り越えて生きてきました。
そんなある日、とても尊敬している親しい方より、筆者の毒親に対して
「親のせいで壊れたなんて言っていないで、親の気持ちもわかってあげなさい」
と言われました。
大切な方に理解してもらえなかった悔しさ、毒親の気持ちをわからないといけないのかという悔しさで、辛くて辛くて涙が止まりませんでした。
心の底から、ドス黒い怒りがこみ上げて、震えました。
この出来事を当時の主治医にはなしたところ
「そんなの辛くてあたりまえだよ。もう、自分をギュってしてあげて」
と言われて、
「そんなことで…」と思いつつ
辛さから本当にやってみたら、なんと気持ちが落ち着いてきたのです。
気持ちが落ち着いてくると、頭がクリアになって
「受け取り方も意見も人それぞれ。経験していない人が理解できないのは当たり前でしかたない」
と切り替えて、前に進むことができました。
この日をきっかけに、辛いことを乗り越える1つの方法として、自分を抱きしめるようになったというわけです。
自分で自分に愛を与えると辛いことを乗り越えやすくなる
ここで、辛いという気持ちに振り回されて
「なんなのもう!」
「なんで自分ばっかり!」
など、ネガティブ思考に走ってしまうと、辛いことを引きずってしまい立ち直ることが難しくなってしまいます。
お気持ちは充分にわかりますが、ここはネガティブ思考に走るよりも、ご自身を癒す方向にいっていただくことを熱望します。
もし辛いことがあったときは、最低10秒間はご自身を抱きしめてみてください。
もちろん丁寧にカウントする必要はなく、気持ちが満足するまで抱きしめつづけることが大切です。
こうした身体を使って自分に愛を与える行為は
「愛を与えられている感覚」が分かりやすく、受け止めやすいので、辛いことも乗り越えやすくなります。
皆様の明日が、おだやかでありますように――
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